CONSULTATION STORIES
「自分では絶対に
思いつかなかった」と言われたい。
長嶺 明日香(ながみー)
リメギフ代表 / 2026年6月5日
リメギフのコンシェルジュとして相談を受ける中で、私たちが一番嬉しい言葉があります。それは、提案後にお客様から届く「自分では絶対に思いつかなかった」という反応です。
この言葉が来た時、私たちはたぶん仕事として満点に近いことができたな、と感じます。プレゼントの候補は、ある程度自分で検索すれば誰でも出てきます。でも、「自分では絶対に思いつかなかった」候補に到達するには、検索だけでは届かない情報の橋渡しが必要です。今回は、その橋渡しが上手くいった印象的な相談エピソードを、いくつか紹介します(個人が特定されないよう、内容は一部抽象化しています)。
「何を贈ればいいか全然分からない」が、最良の出発点
印象に残っている相談の一つは、最初のメッセージが「何を贈ればいいか、全然分からないんです」だったケースです。
一見、何の手がかりもない相談に見えますが、私はこのスタートが実は一番いい、と思っています。なぜなら、「自分の中で候補が固まっていない」状態は、私たちのヒアリングの自由度が一番高い状態だからです。最初から「これとこれで迷っているんですけど」と来られると、その2択の中で結論を出さなきゃいけない構造になりますが、「全然分からない」から始まると、相手の生活と関係性をゼロから一緒に整理できます。
この時の相談者の方には、まず相手の生活スタイルを細かく伺いました。どんな仕事をしている人か、家での過ごし方は、休日に何をしているか、最近ハマっているものは、最近疲れているなと感じる場面は。会話を進めるうちに、相手のシルエットがだんだんと立ち上がってきました。
そして最終的に提案したのは、実用的だけれど少し特別感のあるカテゴリのアイテムでした。完全な趣味のものでもなく、完全な実用品でもなく、その中間にある「日常を少し豊かにしてくれる」レンジ。お客様からは「自分では絶対に思いつかなかったけど、まさに相手に合う気がします」と言っていただけました。
「何を贈ればいいか分からない」というメッセージの裏には、たいてい「自分なりに考えたけど、しっくり来る答えがなかった」という事実があります。だから、相談する側もちょっと不安になる。でも、その状態こそが、第三者のヒアリングを最も活かせるベストタイミングです。
最初は「雑貨」、本当は「相手の疲れを癒したい」だった
もう一つ印象的なのは、最初の要望と最終提案が大きく変わった事例です。
最初の相談は、「おしゃれな雑貨を探しています」というものでした。雑貨というカテゴリの中で候補を絞っていくのが、普通の流れです。でも、ヒアリングを進めていくと、その方が本当に伝えたかったメッセージは別のところにありました。
話を聞いていくと、贈る相手は最近すごく忙しくて、疲れが見えている状態でした。雑貨を選んでいたのは「家を彩るものを贈りたい」というよりも、本当は「少しでも疲れを癒してもらいたい」という気持ちが先にあったのです。雑貨はそれを伝えるための手段の候補に過ぎず、本人の中でもまだ言語化されていない願いが奥にありました。
この本心が見えた瞬間、提案の方向性が一気に変わりました。「雑貨」というカテゴリから飛び出して、リラックス系のギフトに切り替えたのです。アロマグッズ、上質な入浴剤、夜の時間に使えるアイテム。雑貨では実現できない「疲れを癒す」が、リラックス系ならまっすぐ届きます。
贈った後、相手からは「こういうのが欲しかった」と喜ばれたそうです。提案がカテゴリを横断できたのは、ヒアリングで「本心はどこにあるのか」を一緒に掘れたからです。
プレゼント選びには、こういう瞬間がよくあります。表面的なリクエストの奥に、もう一段深い「本当に届けたいメッセージ」が眠っている。それを言語化する手伝いこそが、コンシェルジュとしての本領発揮どころです。
難しいのは、好みも予算も不明な相談
ヒアリングを重ねていてもなお難しい相談は、確かに存在します。相手の好みがほとんど分からず、予算もかなり限られているケースです。
これは、相手の文脈情報が極端に少ない時に発生します。義務的な贈答シーン、たまにしか会わない親戚、ビジネス上の付き合いだけの相手など、相手の生活を観察する機会が少ない時です。
こういう相談の場合、私たちは選び方の軸を変えます。「好みを当てにいく」のではなく、「外しにくい」「使い道がある」「重くない」という3つの軸を最優先にします。当てに行くより、外さないことを選ぶ。これが、情報量が少ない相談での基本戦略です。
具体的には、有名な菓子店の焼き菓子詰め合わせ、上質なドリンク、季節感のある食品ギフト、こうした「誰が受け取っても困らない」レンジのものを中心に提案します。サプライズの大きさは演出できなくても、「失礼にならない」「ちゃんと喜んでもらえる」を確実に届けることができます。
「サプライズを最大化する」のと「失敗を最小化する」のは、別の戦略です。リメギフでは、相談者の情報量と目的に応じて、この2つを使い分けています。情報が多くて深い関係性なら、サプライズ最大化を狙う。情報が少なくて義務的な贈答なら、失敗最小化を狙う。状況に合わせて戦略を切り替えるのが、コンシェルジュの仕事です。
リピート利用してくださる方の、使い方のパターン
リメギフをリピートで使ってくださる方の特徴を観察していると、ある共通点が見えてきました。「イベントごとに、毎回相談してくれる」パターンが多いのです。
誕生日、父の日、母の日、ちょっとしたお礼、年末年始の挨拶。年に何度かあるギフトのタイミングで、その都度ご相談くださる方が一定数いらっしゃいます。
リピートの方々の話を聞いていると、共通して言ってくださるのは「自分でゼロから探す時間を減らしたい」というニーズです。プレゼント選びそのものは嫌いではない、でも仕事や育児が忙しい中、毎回ゼロから情報収集する時間がしんどい。だから、相談しながら選ぶこと自体を「気軽な対話」として楽しんでくださっているように見えます。
リピート利用で蓄積されるのは、相談者の方の「贈る対象の文脈」です。一度ヒアリングしてお話を伺っていれば、次回からは「あの〇〇さん(贈る相手)への、今度のクリスマス」というように、文脈ベースで会話が始められる。毎回ゼロから情報を集める手間がなくなるのは、リピート利用の隠れたメリットだと感じています。
「聞いてもらってよかった」と言われた、ある相談
印象に残っているもう一つの相談は、お客様が最初に選ぼうとしていたプレゼントが、相手の生活には少し合わない可能性が見えてきたケースです。
そのお客様は、最初の段階で「このアイテムを贈ろうと思っているんですけど、どう思いますか?」と具体的な商品を提示してくださいました。一見、悪くない選択肢に見えるアイテムでした。
でも、ヒアリングで贈る相手の話を伺っていくと、少しずつ「これは、もしかしたら相手の生活には合わないかもしれない」というシグナルが見えてきました。アイテム自体の問題ではなく、相手の今の生活ステージと、そのアイテムの想定使用シーンが、ちょっとズレていたのです。
提案として、私たちは別の方向性を3つほどお出ししました。お客様にとっては、最初に検討していた方向から離れる提案だったので、最初は少し戸惑われていたと思います。でも、相手の生活シーンを一緒に想像しながら話を進めていくうちに、「確かに、その方向の方が合いますね」と納得していただけました。
最終的に贈った後、お客様から「聞いてもらってよかった」というメッセージをいただきました。「もし聞かずに自分の最初の判断で贈っていたら、たぶん相手はそこまで喜んでくれなかったと思う」というご感想でした。
この時、私たちが提供したのは「商品の提案」だけではなく、「判断を一度立ち止まらせるプロセス」でした。自分の中で固まりかけていた判断に、第三者の視点が入ることで、見落としていた可能性に気づける。これは、検索やAIだけでは再現しにくい価値だと思っています。
結局、何を提供しているのか
これらの相談エピソードに共通しているのは、リメギフが提供しているのは「商品」ではなく「判断のための対話」だ、ということです。
商品自体は、世の中にたくさんあります。検索もAIも進化していて、候補を集めること自体は、もはやそれほど難しい作業ではなくなりました。
でも、「その候補の中から、この人にとってベストな1つを選び切る」ためには、相手の文脈、贈る側の気持ち、関係性のトーン、これらを総合して判断するパートが必要です。このパートは、対話を通じてしか深掘りできません。
リメギフは、その「対話」を提供しています。ヒアリング自体が、お客様にとって自分の頭の整理になり、私たちの提案によって新しい視点が開ける。その繰り返しの中で、最終的に「自分では絶対に思いつかなかった」プレゼントにたどり着く。これが私たちの仕事の本質だと、毎回相談を受けながら確信しています。
もし今、プレゼント選びで一人で悩んでいるなら、誰かと対話する時間を持ってみてください。リメギフでなくても構いません。一人の頭の中だけで選びきろうとせず、第三者の視点を一度入れる。これだけで、プレゼント選びの質はぐっと上がります。
2026年6月
リメギフ代表 / 長嶺 明日香
「自分では絶対に思いつかなかった」を、一緒につくりませんか。
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